2024年10月19日（土）〜20日（日）にかけて両国国技館で開催される『VALORANT』のオフシーズン公式大会「Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier」（以下、RBHG2024 APAC）。アジア地域から招待された5チームと、日本予選を勝ち抜いた1チームの計6チームから、優勝チームだけが11月20日（水）〜23日（土）にドイツ・ベルリンで開催される決勝大会「Red Bull Home Ground 2024」に参戦できる。
今年、両国国技館で行われるアジア地域代表を決める「Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier」には、🇯🇵ZETA DIVISION（🇯🇵ZETA）、🇯🇵DetonatioN FocusMe（🇯🇵DFM）、先日行われた日本予選を勝ち抜いた🇯🇵CREST GAMING Zst（🇯🇵CGZ）、🇹🇭Talon Esports（🇹🇭TLN）、🇰🇷T1、🇮🇩Rex Regum Qeon（🇮🇩RRQ）など6チームが集結。ふたつのグループに分かれて総当たり戦を行い、勝ち上がった4チームがトーナメントで優勝を決める。
今回は、大会前に行われた合同インタビューのうち、DetonatioN FocusMeのインタビューをお届けする。多くの選手が入れ替わり、元Sengoku Gaming（SG）コーチのArt選手が復帰するなど、まさに某チームの某選手以外は誰も予想できないような、最も話題をさらったロスター発表となった。
左からJinboong（じんぶーん）、Akame（あかめ）、Art（あーと）、gyen（じえん）、Meiy（めい）
Art「来年も一緒にやれるチームにしたい」
──Art選手はSGのコーチからの選手復帰となりますが、コーチとしての経験が生きる部分はありますか？
Art：以前は自分がやりたいプレーがあった時に、なぜそれをやりたいのか、どうやって実行するのか、 どうやって選手に伝えるのか、ということを深く考えていませんでした。コーチを経験したことで、それらを伝える能力がついたのと同時に、自分のやりたいプレーがより明確になりました。
コーチってすごく論理的に話しつつ、いろいろなものを言語化する仕事なんです。SGで意見の対立があった時に、周りのスタッフやコーチがめげずに話してくれたのですが、選手側がカッとなってしまうこともある中で話し合いができるのは、すごくメンタルにいいんですよ。
SGから新しくカルチャーとしていただいたものもあるし、明らかに強くなったというわけではないですが、僕自身も選手として成長できたとも思います。
コーチをしながら「自分の本当にやりたいことをやれるのは選手だ」と思い、選手として復帰する旨を伝えました。ありがたいことにMeiyからトライアウトを受けさせてもらって、今回DFMに加入できました。
──今シーズンの展望はありますか？
Art：メンバーにもコーチにもずっと言っているのですが、いまは結果自体に執着してはいません。VCT Pacificでの日本代表としては戦績もすごく大事なのですが、僕自身としては来年も一緒にやれるチームにしたい。
シーズンが終わってすぐに解散するチームもたくさんあります。僕もそれを経験してきた立場として、正直そうはなりたくありません。
僕の理想は、🇪🇺Team Heretixみたいに仲も雰囲気もいいけどプレーもすごいチーム。僕がチームに貢献できるのはプレーなので、DFMが正しいプレーができるようになって、おのずと結果がついてくればいいなと思います。
Meiy「ArtのIGLには今までの日本チームにはなかったものがある」
──Meiy選手からArt選手を誘ったとのことですが、Art選手が加入してチームを新しく組み上げるイメージですか？
Meiy：僕はトライアウトでフィジカル、撃ち合いの能力の高さを最重要ポイントとして見ています。イバニン（Art選手の別名。茨城忍者＝イバニン）は、僕がCrazy Raccoonに所属していた時からすごいということはわかっていたし、他のチームに行った時の活躍も見ていて一緒にやりたいと思っていたので、「もう1回トライアウトしてみない？」と声をかけました。
──これまでのDFMと、Art選手をはじめとして多くのメンバーが入った新しいDFMとでは、どんなふうに変わりそうですか？
Meiy：全員フィジカルが強いのはもちろんなのですが、イバニンのIGLに関しては、今まで僕がやってきたチームにないものです。多分今までファンが見てきた日本チームの試合ではなかなか見られなかったようなものがたくさん詰まっていると思うので、楽しみにしていただけたらと思います。
gyen「いつも通りの力を出せれば絶対勝てる」
──gyen選手は初の『VALORANT』の競技参戦ということで、いきなり相手がPacific（国際リーグ）の強豪たち、しかもオフライン大会です。自信や不安はいかがですか？
gyen：プレッシャーはすごいんですけど、いつも通りのパフォーマンスを出せたら絶対勝てると思うので、メンタル的にも負けていないという気持ちで挑みます。
──よくMeiy選手と一緒に配信していますが、gyen選手にとってMeiy選手はどのような存在ですか。
gyen：マブダチですね（笑）。
──競技シーンの先輩が多い中で、gyen選手から見てチームメイトはどういう存在ですか？
gyen：まだまだ新人で覚えることばかりなのですが、本当にみんな温かい目で見てくれて、失敗しても誰も責めない、ほんとにいいチームです。僕も期待に応えられるように成長したいと思っています。
──しばらく『VALORANT』を続けてきて、なぜこのタイミングで競技シーンに参戦しようと思ったのでしょうか？
gyen：Meiyさんからトライアウトのオファーが来て——。正直ずっと迷っていたんですけど、当時『VALORANT』のモチベーションが高くて、ちょうどプロとしてやりたいと思っていたタイミングでした。Tier1のチームに入れたのもいい機会だと思っています。
──Jinboong選手とAkame選手は、これまで国内の競技シーンで破壊的な力を見せつけてきました。Pacificのチームを相手にして自信のほどはいかがでしょうか？
Akame：Pacificチームとは以前からスクリムもしていますし、どんなレベルかはわかっています。スクリムの中でもエイムで破壊できるし、僕的には自信があります。「アセント」での3キルみたいなプレーをPacificでも見せるために頑張ります。
Jinboong：試合をしてみないとわかりませんが、「僕の前にいる人には絶対勝つ」という気持ちです。
──最後に、おひとりずつ意気込みをお願いします。
Jinboong：まだ練習し始めたばかりですが、今の強さよりも次の可能性とか才能とか、その次も応援したいと思ってもらえるようなチームを目指したいと思います。
Akame：正直、僕らは『VALORANT』の才能を持ってる最強の5人だと思うので、この「Red Bull Home Ground」で勝ってベルリンに行って、僕たちの才能を証明したいです。
Art：この試合（Red Bull Home Ground）に関しては、まず僕たち自身、初試合でワクワクしたい。ワンプレー、ワンラウンドを見てもらって、まずは小さなワクワクを感じてほしい。オフラインの雰囲気とか、いいプレーができたり、結果としてもし勝てた時にはもっとワクワクできると思います。
Gyen：今回、僕は初めてのプレー、初めての大会ということで、ただ楽しむだけ楽しんで、全力で勝っていきたいと思います。
Meiy：「Red Bull Home Ground」はとにかく負けたくないので、まずは準決勝につながるRRQとTLNに関して勝ちに行くつもりで一生懸命頑張ります。これから試合で絶対苦しい展開はあると思うんですけど、それでも折れずに、最後まで諦めず戦っていけたらなと思います。
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今回「Red Bull Home Ground」に参戦する日本チームの中では、最も大きな改革を行ったのがDFMだろう。チームの柱となるIGLが変わり、ベテランに加えてルーキーを起用するというところで、不安に思うファンもいるかもしれない。
しかし、オフシーズンのこの時期はある意味ではどのようなチャレンジもできる。これまでと同じでは勝てない、という状況の中で、考えうる最強のモチベーションを持った選手たちが集まった。
この大会は、アジアの強豪チームが跋扈する「VCTパシフィック」を戦い抜けるかどうか、そしてロスターの相性やチームとしての成長度合いを図れる機会とも言える。ファンにとっても興味津々なDFMの改革と快勝する姿を、ぜひこの週末で見届けよう。
DetonatioN FocusMe VALORANT部門：https://team-detonation.net/teams
Meiy（X）：https://twitter.com/meiyfps
Art（X）：https://x.com/ibaraki_Ninja
Jinboong（X）：https://x.com/JinboongE
Akame（X）：https://x.com/Akame_o3
gyen（X）：https://x.com/gyen_ow
Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier：https://esports-world.jp/tournament/40791
情報元 - 【DetonatioN FocusMe VALORANT部門インタビュー】 ArtのIGLがDFMを変える!? 超大型ルーキーgyenも加入した新生DFMの意気込みを聞く
