『フォートナイト』を通じて知り合った女子高校生が痛ましい事件に巻き込まれる

オンラインゲーム『フォートナイト』を通じて知り合ったとみられる女子高校生が、愛知県一宮市の住宅で遺体となって発見されるという痛ましい事件が発生しました。警察はこの事件で、21歳の男性・江口真先容疑者を逮捕しました。捜査の結果、容疑者は「インターネットのゲームのことで口論になり、包丁で刺した」という趣旨の供述をしていることが分かりました。

事件の経緯

捜査関係者によると、被害者の加藤和華さん（16）は3月28日に母親とともに東京駅へ向かい、「オンラインゲームで知り合った愛知の友人に会いに行く」と伝え、新幹線で移動しました。しかし、翌29日午後以降、連絡が取れなくなったことを受けて、母親が警察に行方不明届を提出。その後の捜査で、容疑者の自宅が関係先として浮上しました。

警察が遺体を調べた結果、加藤さんの体には後頭部から背中にかけて多数の刺し傷が確認され、鋭利な刃物で襲われたとみられています。江口容疑者は「自宅にあった包丁で刺した」と供述しており、警察は背後から繰り返し襲われた可能性が高いとみています。

オンラインゲームを巡る口論

捜査関係者によれば、江口容疑者は世界的に人気のあるオンラインゲーム『フォートナイト』で加藤さんと知り合い、交流を深めていたとのことです。容疑者は「高校生と自宅で過ごしていたが、ゲームに関することで口論になった」と説明しています。ゲームの戦績やプレイスタイルに関する意見の食い違いがトラブルの原因になった可能性があります。

オンラインゲームと犯罪のリスク

近年、オンラインゲームを通じた犯罪の増加が問題視されています。警察庁の統計によると、2024年にオンラインゲームがきっかけで犯罪被害に遭った18歳未満の子どもは98人に上り、2019年の65人と比較して約1.5倍に増加しています。

特に女子中高生が被害に遭うケースが多く、犯罪の内容としては児童ポルノ関連、不同意性交、不同意わいせつなどの性犯罪が目立っています。また、オンラインゲームを介して知り合った相手と実際に会ったことで事件に巻き込まれる事例も増えています。

警察庁によると、2023年にオンラインゲームを通じて犯罪に巻き込まれた子どもが最も多く知り合ったゲームの内訳は、「荒野行動」27人、「We Play」23人、「フォートナイト」11人、「第五人格」9人となっています。

保護者への呼びかけと安全対策

このような事件を防ぐためには、家庭でのルール作りが重要です。警察は、保護者が「ペアレンタルコントロール」機能を活用し、子どものアカウントを管理することや、SNSと同様に個人情報や連絡先を安易に交換しないことを推奨しています。また、子どもがオンラインで知り合った人と直接会う際には、十分な注意が必要です。

オンラインゲームは、楽しみながら世界中のプレイヤーと交流できる素晴らしいツールですが、その一方で危険も潜んでいます。プレイヤー同士のトラブルが大きな事件へと発展するケースもあるため、ゲームをする際には十分な注意が求められます。