情報元 https://masayamatome.com/keyswitch-red-or-brown
メカニカルキーボードの「茶軸と赤軸はどっちがいい?」という疑問について解説します。
結論、こだわりがないなら赤軸がおすすめ。
ストンと真っ直ぐ落ちる赤軸に対して、茶軸はクリック部分が付いています。極端なことを言うと「いらない人にとっては、いらないパーツ」があるわけです。いらんパーツ。
「クリック部分」が活用できないとデメリットが勝っちゃう。
当然どの茶軸を使うかでも変わります。ただ、ベースは「うるさくないけど静かでもない」「誤入力は防いでくれるけど叩く度に振動がくる」といった中途半端さを感じました。
それが赤軸なら底までストン。静かなのはもちろん、正しいキーボードを選べばデメリットは無くせるので、「こだわりがないなら赤軸がおすすめ」という結論。
「茶軸と赤軸のどちらも万能タイプの軸だ~」なんて言われているので両軸との違いにも着目しつつ、おすすめ製品も絡めて解説していきます。
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茶軸と赤軸どっち?:赤軸がいい理由
僕は赤軸中毒者で、三度の飯より「コトコト滑らか」が好きな病人。
そんな人間が、“客観的に”赤軸をおすすめしている理由が以下の5つです。
クリック感がないことで起こる誤入力は、慣れや企業努力でカバーできます。でも茶軸のクリック・タクタイル感は無くしちゃいけない「個性」。
その個性(一瞬のクリック感)のおかげで打鍵音が少し大きくなったり、長時間の作業で疲れやすくなるので「じゃあ様々なシーンで使える赤軸の方がおすすめだよ」という話です。
「茶軸と赤軸どっちがいいの?」と聞いて、
茶軸の方が打鍵感・音が気持ちいいからおすすめ!(主観)
茶軸の方が誤入力しづらいからおすすめ!(赤軸だって押下圧の強い製品を選べば誤入力しない)
……こんなテキトーなこと、赤軸中毒者に言われる方が嫌じゃありません?僕なら嫌だな。
茶軸と赤軸どっち?:両軸の違いを解説
茶軸と赤軸のどっちがいいかを決めるうえで、重要になる「違い」を解説します。
このままでは赤軸をごり押している中毒者で終わってしまうので、実際に感じつつも客観的にまとめた理由を3つにまとめました。4つ目は超大事な余談。
メジャーな「CHERRY MXの軸」だけではなく、様々な軸を含めた「違い」を深掘りしていきます。
キースイッチの構造の違い
茶軸と赤軸は、そもそもキースイッチの構造が違います。
画像とスペックをまとめるとこんな感じ。「押下圧」以外は同じ数値ですね。
軸の種類 (引用:CHERRY MX) | 茶軸 | 赤軸 |
タイプ | タクタイル | リニア |
押下圧 (指にかかる重さ) | 55g | 45g |
作動点 (反応する部分) | 2mm | 2mm |
キーストローク (底までの長さ) | 4mm | 4mm |
耐久性 (叩ける回数・寿命) | 5,000万回 | 5,000万回 |
押下圧が強い(重い)ほど指で押した時に、グッと重い圧を感じます。茶軸は常に10gも重いわけではなく、押し始めを超えたあとは赤軸のように滑らか。
さら~に細かく言うと、茶軸は1.2mm押したあたりで「10gの圧が増えて」、押し切ったら「10g軽くなって」2mm地点でキーが反応。この圧の増減がキーを叩く度に起こります。
今回の比較では、この押下圧・押し始めに着目してる。
もちろん、この数値は様々なメーカーごとに数ミリ単位で調整されてます。大まかな「CHERRY MXキースイッチ」での茶軸・赤軸の違いでした。
クリック部分のあり・なしによる違い
わずか3ミリしかない茶軸のクリック部分。叩いたら一瞬で通り過ぎますが、「あり・なし」だけで結構な違いがあるんです。
クリック部分がある、茶軸のメリット・デメリットがこちら。
メリット | デメリット |
---|---|
誤入力がしづらくなる 「押した」という感覚が分かりやすい 少し震える打鍵感が気持ちいい 初期キーボードからの移行がしやすい | 叩く度に指へ振動が伝わる 打鍵音が少し大きい 長時間の使用は指が疲れる 静音リングの影響を受けづらい |
ちなみに逆にすると「赤軸の長所・短所」になります。左右を繋げることで「誤入力がしづらくなるけど、叩く度に振動が伝わる」と読めたり。
「一瞬のクリック」に対してこれほどの善悪が集まって、1つの記事になってしまうのだからキーボードは奥が深いです。他人事か?
タイプごとの将来性、カスタマイズ性
ただ「キーボードを買ったから使う」だけではなく、タイプによっては将来性・カスタマイズ性を活用することもできます。
例えば、赤軸(リニアタイプ)はシンプルな構造なので「静音化リング」の効果も受けやすいです。底打ち音が抑えられて弾力性もアップ。
しかし、茶軸のクリック部分は「静音化リングと関係ない位置」にあるので音や振動は防げません。実際に使っていても赤軸ほどの効果は感じないです(底打ち音は防げる。タクタイル音は別)。
どうせ買うからには「追加アプデ」を楽しめた方がお得じゃありません?お値段以上に活躍してもらうためにも、将来性・カスタマイズ性は大事。
静音化リングは音を抑えるだけじゃなく、バウンド感も気持ちよくなるから意外と使うぜ。
将来性の面でも、赤軸でベースを知ってから「反応が早い銀軸」「重い黒軸」「静かなピンク軸」のように、リニアタイプ内で好みを強められたり。
「逆将来性」にはなりますが、茶軸はデスクトップPCなどに付属しているキーボード(メンブレンスイッチ)と打鍵感が似ているので、茶軸へスムーズに移行しやすい利点はあります。
「どの茶軸」というか「どのキーボード?」
「茶軸と赤軸どっちがいい?」なんて複雑なテーマを語りつつ、「茶軸」という抽象的な属性。もう笑っちゃうくらい幅が広いので、軸というより「キーボード単位」で見ることが大事です。
自分も「茶軸茶軸」言っちゃってますが、全く同じ軸でも「キーボード本体の構造や材質」で打鍵音・使用感は丸っきり変わります。別の茶軸(タクタイル)なら尚更。
実際に、FILCOなどの「CHERRY MX BROWN(茶軸)」を使っているあなたは、「ゲーミングブランド(Logicool、Razerなど)が出している茶軸」を使ってる人と話が合いますか?
茶軸の軽いクリック感がサイコーだよね!
それな~(ゲーミング系の茶軸って、なんか硬いの多くね……?)
もちろん何百個も茶軸を買えているわけではありませんが、「幅広く触っている平均的な情報」「軸単体より、キーボード単位で語るのが大事」ということは頭に入れてもらえればなぁと。
もちろん、この記事にコメントしてくれる茶軸派の方も「使用キーボードの名前」くらいは書いてくれてると思う。ホント助かります。
特徴ごとに優れた「赤軸」おすすめ3選
赤軸でおすすめのメカニカル・ゲーミングキーボードを紹介します。
「CHERRY MXの普通な赤軸」を使っておいて「な~にが静かで誤入力しづらいだよ、コラ!」と言われても困るので、おすすめの赤軸を特徴ごとにまとめました。
- 『Razer オプティカルスイッチ(リニア)』
“とにかく静か”で、滑らかなのに誤入力もしづらい - 『HyperX メカニカルスイッチ(赤軸)』
雑音・擦れ感が全然なく、“とにかく滑らか”に叩ける - 『Low Profile Red(低背赤軸)』
作動点1.2mmの超反応でも、“とにかく誤入力しづらい”
実際に長期間使ってみても心からおすすめできて、既に他記事でも紹介してる評判(Amazonの売り上げ)が良い製品なのでピックアップ。
茶軸も平等に紹介するべきなんでしょうが、無理やり入れると嘘くさくなるのでやめておきます。
Razer オプティカルスイッチ(リニア)
「Razer オプティカルスイッチ」を採用している『Razer Huntsman Mini』。
とにかく静か・滑らかなのに加えて、誤入力もしづらいゲーミングキーボードです。
押下圧は平均より重めの48gでも「重っ」とは感じない赤軸。他の軸では見かけない「ハリガネ」のようなパーツが左右から補助していて、滑らかに動きつつ底では気持ちよくバウンドしてくれます。
深夜に音ゲーで叩きまくっても小さくカシャカシャ聞こえるだけで、底打ちしても「カンカン金属音」が鳴る気配すらない。静音リングを付けても効果がないくらいでした。
「Enter、Shift」とかの特殊キーはカシャカシャしちゃうから静音リングが有効だった。「4割減」って感じ。
ゲーミング感のあるデザインですが、ライトを消せば「真っ白おしゃれ」で職場でも使えちゃう。とにかく静か・滑らかなキーボードです。
サイズや英語配列に不満なら『Razer Huntsman V2 Tenkeyless』で同じスイッチが使えますよ。ちょっと高いケド。
ポチップ
▼ 『Razer Huntsman Mini』のレビューはこちら
今回は『Razer Huntsman Mini Mercury White』をレビューしていきます。 こんなかっこいいロボの頭みてぇな形状のメカニカルスイッチを出されたら買うしかないじゃん………
HyperX メカニカルスイッチ(赤軸)
「HyperX メカニカルスイッチ(赤軸)」を採用している『HyperX Alloy Origins Core』。
雑音・擦れ感が全然なく「滑らかさがレベチ」なゲーミングキーボードです。
これまでの「滑らか」という言葉の概念が壊れるレベルで、他製品では当たり前の「カシャッ」とパーツが擦れる感覚が一切ありません。本気で集中したら「CHERRY MX RED」の10分の1くらいは指に伝わるかも。
キーに当たるだけで入力されるほど繊細ではありますが、タイピングが安定していれば問題なし。使い始めは誤入力しがちでも「滑らかさの虜」になっていたら勝手にフォーム矯正されてました。ポップな矯正器具か?
「CHERRY MX RED」より0.2ミリ浅いだけだから、そんなゆるっゆるとかじゃないよ。
これは職場で使うようなキーボードではありませんが、「滑らか好きの求めてた赤軸」を家で楽しむには最高のキーボード。むしろ「タイピング精度に自信がない人」におすすめしたいね。
ポチップ
▼ 『HyperX Alloy Origins Core』のレビューはこちら
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Low Profile Red(低背赤軸)
「Low Profile Red(低背赤軸)」を採用している『FILCO Majestouch Stingray』。
「作動点1.2mmの超反応」でも誤入力がしづらく、何にでも使いやすいメカニカルキーボードです。
「CHERRY MX RED」と比べて、キーの長さ・作動点が0.8mmも浅いスイッチ。しかし「そもそも短いからバネの反発が強くなる」という理由で軽いタッチじゃ反応しません。押下圧も同じ45gなのに。
「滑らか~」という赤軸らしさが少し弱まるのは寂しいですが、文字を打っている時に「指をキーに置いたまま考える癖」から守ってくれる反発力が偉かった。
同じ作動点(1.2mm)でも誤入力しやすい銀軸の立場がねえぜ。
何にでも使える万能感も良いですが、せっかくの「反応速度・誤入力のしづらさ」をフルで活かせるゲーマーにおすすめしたいですね。キーが浅いと連打も有利ですよ。
ポチップ
▼ 『FILCO Majestouch Stingray』のレビューはこちら
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茶軸と赤軸どっち?:まとめ
- 赤軸は全体的に万能で、性能の幅が広く「追加アプデ」も楽しめる
- 茶軸は打鍵感が気持ちよく、クリック部分で止まるので誤入力しづらい
- 結論は「赤軸」がおすすめ。初期キーボード(メンブレンスイッチ)に慣れてるなら茶軸も有効
- 軸単体より「キーボード単位」で見ることが大事
2cm上にまとめた通りですが、キーボードは赤軸がおすすめ。軸だけではなく「キーボード単位」で選ぼう(語ろう)という結論です。
普段使い・仕事に使う場合は「長時間でも疲れない、打鍵音も静か」、ゲームでは「クリック部分がなく指をスムーズに動かせる部分」が活躍する赤軸。
もちろん茶軸でも長時間使えないなんてことはないけど、「どっち?」と聞かれて「単なる気持ち良さ」を優先するわけにはいかん。
実際に『FILCO Majestouch Stingray』でこの記事を書き終わるまでに一度も誤入力せず、全く疲れてませんからね……なんて冗談を挟みつつ。いやマジで快適ですよ?
作業に集中したいなら「余計な振動」で気が散らない赤軸がおすすめ。集中したいならね。
ゲーミングキーボード(メカニカル)の赤軸ってうるさいの? という疑問について解説していきます。 結論:バネの音がうるさいです。 メカニカルキーボードの宿命…
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